■ペアリングってなんだろう?
助手♀「こんにちは。日本酒deペアリングラボです。いきなり本題に進むのもアレなので、まずは企画の趣旨をおさらいしておきましょうか?じゃ所長から!」
J「所長…なんだっけ?」
助手♀「『日本酒 de ペアリングラボ』だから研究所の所長ですよ。それともユニットリーダーとかのほうが良いですか?」
J「日本酒企画の趣旨的には『割烹着』とかが合うような気もするが・・・ユニットリーダーよりは所長の方がいいかなぁ。」
J改め所長J「では改めて・・・『わたしが所長です』。ラボの所長にさっきなりました。簡単に企画の趣旨を説明したいと思うけど、助手♂と助手♀はお酒と料理のペアリングって聞いたことありますか?」
助手♀「ソムリエが料理に合うワインを勧めてくれる、あれですか?」
助手♂「マリアージュとか?」
所長J「そう、ワインの世界では良く聞く話かもしれないね。赤ワインに肉、白ワインに魚という基本から始まって、様々なワインが料理との相性というコンテキストの中で語られています。助手♂の言った通りマリアージュなんて仰々しい言い方もするけど・・・。」
助手♂「要は『食い合わせ』のことですね。」
所 長J「いかにも。まぁ合コンだったら『マリアージュ(キリっ!)』と言っても良いかもしれないが、おっさんの集まりでマリアージュとか言うと『マリアー ジュ(www)』となるから、TPOは考えて表現は使ったらいいと思うよ。まぁここでは中性的な言い方で『ペアリング』と言う言葉を使っている。」
シェフなおみ「そもそもワインにせよ日本酒にせよ酒単体で飲むのはよほどの『呑兵衛』だし、多くの人は料理と一緒に酒を楽しむもんだ。」
助手♀「おわっ!突然出てきたっ!」
シェフなおみ「(台本通りだし、さっきから居たんだが…)にも拘らず日本酒は料理との組み合わせで語られるバリエーションが狭いというか、少ないように思わない?例えば日本酒に合う料理というとどんなものが思い浮かぶ?」
助手♀「日本酒に合うというと・・・刺身とか。刺身とか刺身とか刺身とか・・・。」
助手♂「これからの季節(注:記事が書かれたのは7月です)だと鰻とかも合うような気がするけど・・・そこから先となるとあまり「これ」っていう料理は出てこないですね。」
シェフなおみ「そう、この食べ物との組み合わせの狭さが、実は日本酒を手に取る機会の損失の原因なんじゃないか・・・という仮説に我々は立っている。」
所長J「例えばなんだけど、コンビニでチーズとハムを籠に入れて、今、お酒コーナーに立っていたと想像してみてほしい。数ある酒の中から助手♂が手に取る酒はなんだろう?」
助手♂「ワインかな?」
所長J「だろうね。でも仮にチーズにめちゃめちゃ合う日本酒があったとしたら・・・どうする?」
シェフなおみ「ハムに日本酒がめちゃめちゃ合うとしたら・・・どうする?」
助手♀「えっ!?チーズやハムに日本酒が合うんですか?」
所長J「・・・いや、それは分からない(キッパリ)。このラボは別に所長が『ペアリングの答え』を持っているわけではないからね。」
助手♀「そうなんですか、所長?」
シェフなおみ「そらそうよ。だってこの人・・・普段飲むのはビールとかワインだかんね。」
所長J「ビールと食べ物のペアリングならいくらでも語れるが、日本酒と食べ物のどれが合うかなんて・・・まぁ正直よくはわからないね。ちなみにベルギーのセゾン・デュポンというビールとパッタイはものすごくあうぞ」
所長はビールのペアリングの専門家???
助手♂「大丈夫かいな、この企画・・・」
シェフなおみ「大丈夫、なんの策もなくこんな企画が始まったわけじゃないから。」
所長J「我に策アリ・・・」
助手♂「策・・・?」